声帯で発声した音は、そのままでは雑音です。
人間の音声は喉頭、咽頭、鼻腔などの付属管腔(共鳴腔)の形態を変動(変化)させて音色(その音を特色となるような感じ)などに変調します。
その結果として音声となります。
その音声には大きく分けて、高さ、強さ、音色という構成成分があります。
これは声帯の振動数によって決まります。
それは生まれつきの声帯の長さや太さによって決まるが、声帯を緊張させる張力によってもコントロールされます。
声帯の緊張は、声帯内筋の収縮と、それに拮抗する喉頭前筋の収縮によって調節されます。
呼気圧を大きくし、声帯を強く閉じれば音声を強くすることができる。
このように声の強さや抑揚は、声門下圧によって調整されるので、呼吸器官の役割も発声では無視できません。
声の質は、声帯振動によって発声した音が、咽頭腔、鼻腔、口腔などの共鳴器(構音器)を通る間に、修飾されることによって作られる。
形態の変動とともに経時的な微妙な変化によって決まります。
それは咽頭筋の収縮、顎関節の移動、舌や唇の運動など、複合した調節系によって営まれる。
この調節には、聴覚系にも関連しています。
ピアノとオルガンとでは高さ強さの等しい音を出しても違った感じがします。これが音色の違いです。